循環器

Circulatory

循環器

聴診器を当てられている犬の写真

「最近、咳が増えてきた」「散歩の距離が短くなった」「自宅であまり走らなくなった」

このような症状を見つけたら、循環器疾患が疑われます。できるだけ早く受診をお勧めします。

循環器疾患とは?

循環器疾患とは、「心臓病」を指します。

しかし、わんちゃんとねこちゃんではそれぞれ違う形の心臓病が発生します。

1.わんちゃんの心臓病

わんちゃんで発生の多い心臓病は、「僧帽弁閉鎖不全症」です。

「僧帽弁」とは、「左心房と左心室」を隔てている弁であり、

「僧帽弁閉鎖不全症」とは、この「僧帽弁」がきちんと閉まらなくなる病気です。

本来、左心房から左心室へ一方向に血液が流れますが、

僧帽弁が完全に閉まらないため、左心室から左心房へ血液が逆流します。

この逆流により、左心房内の血液量(容積)が増加し気管を圧迫することで

発咳が生じます。

犬 M I X 10歳齢 心臓超音波画像

2.ねこちゃんの心臓病

ねこちゃんで発生の多い心臓病は、「心筋症」です。

「心筋症」とは、心臓の筋肉「心筋」が分厚く肥大化する病態です。

肥大化した心筋の場所により病態は変化します。

また、心筋症が重篤化した場合、「血栓症」に進行し重篤な状態に陥ることがあります。

ブリティッシュショートヘア 10歳齢 心臓超音波画像

心臓病を発見するには?

心臓病の発見には、まず「聴診による心音の確認」が必要となります。

聴診時、「心雑音」が聴取された場合、心臓病の疑いが極めて高いです。

診察をさせて頂いた際、必ず聴診は実施致します。

仮に、心臓病の症状がなかったとしても、心雑音の聴取により心臓病の早期発見に繋がります。

心臓病に必要な検査は?

心臓病の確定診断するためには、「レントゲン検査」と「超音波検査」が必要となります。

レントゲン検査では、心臓の形や肺の状態が確認できます。

超音波検査では、「心臓のどの部分に異常があるか」が明確になります。

どちらの検査も全身麻酔の必要もなく実施可能です。

検査時のリスク等はありません。

心臓病の治療は?

心臓病の治療は、内服で治療することが一般的です。

病状の進行度合にもよりますが、数種類の内服が必要なケースもあります。

病状に合わせた、適切な内服をご提案致します。

また、早期に診断され治療が開始できれば、心臓病とうまく付き合いながら

長生きすることも可能です。

まずはお電話よりお問い合わせください。お電話で検査の日程を調整いたします。